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来年の参院選後に起こりうること [選挙・政党・政局]

こんにちわ。今回は来年の参院選後に起こりうることを考えてみたいと思います。「今から来年の参院選の話しなんて早いだろ」とお思いの方も多いかもしれません。しかし、すでに民主党も自民党も来年の参院選に向けて動き出している以上、今後の政局はその参院選を中心に動いていると言えるからです。


来年の参院選での改選数(2004年参議院通常選挙での当選者数)は次の通りになります。
民主党:49議席
自民党:47議席
公明党:11議席
共産党:4議席
社民党:3議席
国民新党:2議席
無所属:5議席

ここで重要なのは、民主党が参議院単独過半数を得るためには62議席以上獲得しなくてはならない、ということです。2007年の参議院通常選挙で民主党が獲得したのが60議席でした。つまり、あのとき以上の大勝利を収めなくてはならないのです。しかし、民主党は現在政権与党であり、以前のような「批判する側」ではなく「批判される側」になったわけです。この参院選までの数カ月の間に「民主党政権になってよかったなぁ!」という気持ちを大多数の国民にもたせるような政策を打てないと、62議席以上獲得どころか改選前の49議席を割ってしまうことだってあり得るのです。だから民主党はマニフェストをそのまま履行しようと必死になっているわけです。


一方の自民党で党内改革が進まないのも、このあたりの事情があります。自民党は野党として民主党をそれほど追究せずとも、参議院でのイニシアチブを奪還できる可能性があるわけですから、「派閥解体」なんて叫ぶ若手を長老クラスは抑えたくて仕方がないはずです。だから、谷垣さんが自民党総裁選に出てきたのではないか、と私は考えています。つまり、自民党の今までの体制を維持したままで来年の参院選で参議院でのイニシアチブを取ろうとしているのです。


そこで考えられるのは、参院選の結果でどのようなことが起こりうるか、です。私は次のように考えられると思います。

①参院選で民主党勝利。衆参両方で民主党が単独過半数を獲得
この場合、民主党は連立を組まずとも政策を実行できることになります。民主党はこの状態を目指して小沢氏を中心に行動を起こしています。この場合、2013年まで解散総選挙はありません。ちなみに、その次の参院選も2013年ですから、衆参同日選挙になる可能性があります。また、2011年には統一地方選挙がありますから、ここでも多くの地域で民主党系の候補者が当選する可能性があります。


②参院選で民主党敗北。自民党が参議院でのイニシアチブを獲得
この場合は様々なパターンが考えられます。例えば、現状のように国民新党や社民党と連立を継続すれば政権を維持できる場合、それが続くでしょう。しかし、それでも参議院での過半数を維持できない場合にはどうするのか? その場合は次のようなことが考えられます。

a.自民党との大連立
自民党の派閥のトップクラス、とくに先日まで選対委員長をやっていた古賀誠氏はこのあたりを考えているのではないかと言われています。現状、民主党は参議院での過半数を得られなくとも、社民党、国民新党、新党日本、新党大地などと組めば3分の2での衆院再可決が可能です。しかし、これをやるのはかなり高いリスクがあります。また、参院選敗北後も政権が維持できたとして、仮に社民党や国民新党と分裂するような事態に陥った場合には参議院で否決された法案を衆院で再可決することはできなくなってしまいます。そうなると、出てくる方法が自民党との大連立です。例えば首相は民主党から出す代わりに閣僚の過半数は自民党から出す、みたいな方向でやる可能性は十分にあります。

b.2011年あたりに解散総選挙
これは、自民党の政権奪還を目指す人たちが考えているかな、と思います。民主党政権が政策を進めなくなり、しかも再可決も厳しい、という状況になったときに大連立を持ちかけてきたとしても断れば、民主党は解散を打つしかなくなります。そこで、再び自民党を衆議院第一党の座へと戻そうと考えていると思います。


これはあくまで想像の範囲内の話しで、もしかしたら今後の政局などによっては、また別の選択肢が出てくるかもしれません。しかし、来年の参院選で民主党が単独過半数を獲得することが難しいとなれば、大連立あたりの確率は十分高くなると思います。それは衆議院で427議席を持つ巨大な与党を生むという民主主義の危機を生む可能性がある一方で1つの政界再編への道になる可能性も秘めています。


いずれにしても、今後の民主党と自民党の動向を考える上では来年の参院選、というものを頭にいれて見ていたほうがいいと思います。
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