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東京五輪延期、急転直下の決定 [そのほかニュース関係]

東京五輪・パラ、「1年程度」の延期決定 「東京2020」の名称は維持(BBC)


まさに急転直下の決定、とはこういうことを言うんだと思います。
先週まで「次の土曜日に行われるサッカーの試合のように五輪を延期することはできない」(フットボールチャンネルより)「五輪開催時期の最終判断は時期尚早」(朝日新聞デジタルより)と話していたIOCのトーマス・バッハ会長。しかし、23日には開催時期の判断を4週間以内に決定するということになり、24日夜に来年夏を目処とする開催延期が決まりました。夏季五輪の中止は過去にも例があり、そのうちの1つが1940年東京五輪でしたが、延期は初めての事態です。


延期論は先週から世界各国で出はじめていました。特に大きかったのは全米陸上競技連盟と米国水泳連盟が東京五輪の開催延期をそれぞれ米国オリンピック委員会に求めたことだと思います(該当記事)。五輪参加国のなかでも多くの選手を出場させるアメリカの、主要団体である陸連と水連が異口同音に開催延期を求めたことはIOCに極めて大きなインパクトを与えたことでしょう。


一方、バッハ会長は日本側は放映権を購入している主要国の放送局との調整の問題から先に紹介した発言を繰り返していたのだと思います。しかし、カナダのオリンピック・パラリンピック委員会が年内開催の場合は選手を派遣しないという、事実上のボイコット宣言に踏み切るなど、情勢は延期へと傾いていました。また、米国で五輪放映権を有するNBCが開催延期に事実上賛同したことも後押しとなったでしょう(関連記事)。


日本側としてもボイコットは避けたいところ。しかも、今のタイミングであれば新型コロナウイルス感染拡大の状況は国内よりも海外、特に欧米で深刻化していることから、延期の理由を「世界での感染拡大」を理由にできます。これが2月までだと、日本での感染拡大に世界が懸念を示していた時期なだけに、日本から開催延期を主張または賛同するのは政治的に難しかったように思います。


以上のようなIOC側、日本側の条件が揃ったことからこのタイミングでの延期発表になったのだと思います。2021年夏は世界陸上と世界水泳があるのですが、前者は米国開催、後者は日本開催。世界陸連は開催延期を主張したあたりから、世界陸上の開催延期準備の話が出ており、五輪延期を見据えて(もしかしたらIOCからの調整を受けて)動いたんだと思います。世界水泳については今後ですが、国内開催ですから他国開催に比べれば容易ではないかと思います。


新型コロナウイルスの感染拡大はついに東京五輪すら開催延期に追い込みました。しかし、世界での感染拡大は収まっておらず、終息の見通しはたっていません。外出禁止を発令する国も増えています。長期戦になる可能性も出ており、もしかしたら今年は息苦しさが続いてしまうのかもしれません。


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