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小沢一郎氏の公設第一秘書逮捕 [選挙・政党・政局]

準大手ゼネコン「西松建設」(東京)が、政治団体をダミーにして政界にトンネル献金をしていたとされる疑惑で、献金が事実上の企業献金だった疑いが強まり、東京地検特捜部は3日、政治資金規正法違反容疑で、民主党の小沢一郎代表の公設秘書で資金管理団体「陸山会(りくざんかい)」の会計責任者、大久保隆規容疑者(47)と、西松前社長の国沢幹雄容疑者(70)=外為法違反で起訴=ら3人を逮捕、東京都港区の陸山会事務所を捜索した。小沢氏側への献金総額は2億円近くに上るとみられる。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090303-00000570-san-soci より引用)


西松建設の事件がついに、小沢一郎氏の公設第一秘書逮捕にまで至りました。


そもそも事の始まりは準大手のゼネコンである西松建設の海外事業部の元副事業部長が昨年11月18日に、海外事業で作った裏金約3500万円を着服したとする、業務上横領の容疑で逮捕されたことが始まりです。

さらに今年1月にはこの西松建設の前の社長と前の副社長が2005年から2007年にかけて、香港から不正に約7000万円を国内に持ち込んだとして、外為法(外国為替及び外国貿易法)違反で東京地検特捜部に逮捕されました。


そもそも、裏金というのはだいたい「何に使ったかバレると困るので」こっそりお金を作るわけです。今回の場合は東南アジアで行った工事費用を水増しして請求。その水増しした分を香港のペーパーカンパニー名義の口座に約10年前から貯めていました。その総額は約10 億円といわれ、この裏金を引き出す役割を横領で捕まった元副事業部長が持っていて、この人が香港から引き出した現金をこっそり日本に持ってきていたわけです。


さて、次に問題になるのは「この裏金を何のために使っていたのか?」なわけです。たぶん、最初に元副事業部長を逮捕した去年11月の段階で東京地検特捜部はこのへんの臭いをかぎつけていたと考えて間違いないでしょうね。小者捕まえてそれで終わりってするほど、東京地検特捜部って甘くないです。簡単にいえば、この裏金の一部が政治家に流れていたというのが今回の主な問題です。


政治家のお金に関しては『政治資金規正法』という法律があります。この法律では政治家個人やその資金管理団体(その政治家のお金の出入りを管理する団体。1人に対して1つは持つことが認められている。)が企業からの献金を受け取ることが禁じられています。また、どこからいくらもらったのかを正しく政治資金収支報告書に書かなくてはならない、と定められています。今日捕まった小沢一郎氏の政治資金管理団体の会計責任者であった公設第一秘書はこれに違反していたので捕まったわけです。


どんなふうにこの西松建設からお金が流れていたかというと

西松建設→小沢一郎氏の資金管理団体『陸山会』
こうやることは政治資金規正法違反になってしまいます。


そこで、西松建設側は架空の政治団体(『新政治問題研究会』・『未来産業研究会』。両方とも西松建設OBが代表者)を作り、そこからの献金という形を作ったわけです。政治団体から政治団体への資金の移動は政治資金規正法の対象外なんですよね。
この2つの政治団体は西松建設の社員やその家族・親族からの会費で運営されていたわけですが、西松建設はその会費分をボーナスに上乗せしていたとされるのです。

西松建設→上乗せしたボーナス→社員→上乗せ分が政治団体へ→政治家の政治資金管理団体へ献金 大雑把に現すとこんな流れです。東京地検はこれが迂回献金にあたるとして西松建設の前社長と小沢氏の秘書が逮捕されたわけです。


これから注目すべきは、現在行方をくらましている小沢氏が明日の定額給付金を含む補正予算関連法案の再可決に出席するのか、出席したとしてこの件に関してちゃんと説明するのかどうかですね。与党側で政治と金の問題が出るごとに「与党側の説明責任」を声高に叫ぶのですから、ちゃんと説明してほしいと思います。

この西松建設による迂回献金問題では、与党側からも森喜朗元首相などの名前もあがっているため、こちらへの捜査がどうなるのかも気になってきます。そして何より、これによって政局、とりわけ解散総選挙をいつにするかという政治日程にも少なからず影響を与えてくると思います。
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