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続・あえて言わせてもらう核武装論 [国内政策全般]

こんばんわ。そうてんです。2本目です(笑

以前10月16日に掲載した「あえて言わせてもらう核武装論」では賛否両論、様々な意見が寄せられて、その意見の密度の濃さに私自身も驚きました。

最近は安倍内閣から巻き起こった様々な疑惑などのために、核武装に関する議論はあまり盛り上がっていないように思われます。しかし、来年こそ、しっかりと核武装に関する議論に決着をつけなくてはならないと考えています。

理由は2つあります。1つは中国の軍備拡大のスピードの速さです。

中国は2010年~2012年までに航空母艦の運用を開始するそうです。またかつて日本に領海侵犯をしたこともある漢級原子力潜水艦よりも進化した唐級原子力潜水艦や最新型のSLBM(潜水艦発射弾道ミサイル)である巨狼3の実戦配備も着々と進んでいます。既に中国版イージス艦といわれている蘭州型の運用は始まっています。

また、パキスタンと共同開発した新型戦闘機『梟龍』にはF-16戦闘機の技術がはいっており、その完成度はかなり高いそうです。さらに、現在中国はステルス戦闘機『暗剣』の開発も進めているそうです。

このままのスピードだと2010年代には米中の軍事力は拮抗し、2020年には米国の軍事力を追い抜くとまで言われています。つまり、2010年代にはいれば、中国はその気になれば日本に対して侵攻することが可能である、ということなのです。

以前も書きましたが、中国は使うときには大胆に軍事力を使います。アメリカのように兵力を小出しにするような真似はしません。米国が頼れなくなれば、日本はあっという間に中国の領土となってしまうでしょう。

そして先程述べた北朝鮮。背景とする武力がないために真面目に交渉のテーブルに着くことさえしようとはしません。もはや日本のアメリカ頼みの外交・国防体制では北朝鮮問題や中国の脅威に対抗する事は不可能なのです。

と、なるとやはり核武装しか手はありません。

これから徴兵制を始めて、通常戦力を中国並みにしていくことは不可能です。たとえ徴兵制を行ったとしても少子高齢化社会である日本が中国に日本侵攻を諦めさせるだけの兵力をそろえることは無理です。そうなれば配備できる武器は核兵器しかないでしょう。

以前『IAEAの脱退方法』を聞かれたことがありますが、それに関してはIAEA設立の根拠となっている1968年のNPT(核兵器拡散防止条約)第10条にある『異常な事態が自国の枢要な利益を危うくしていると認める場合には、その主権を行使してこの条約から脱退する権利を有する。』を適用すべきだと考えています。ここにある異常な事態として①米国による防衛力の低下 ②世界最悪の犯罪国家・北朝鮮の核保有 が挙げられると考えています。

また、プルトニウム239製造などの核兵器製造工程にしても日本の技術力ならば簡単ですし、アメリカが許すならば、米国からの購入、という手段もあります。

また、ミサイルの開発にしてもロケット部門の技術力を応用すれば無理なことはありません。日本の工業機械を作っている韓国が作れて、日本自身が作れないということはありませんから。

まだ核武装議論が活発だった頃に一部のメディアが日本が核武装すれば国連から経済制裁を受けると騒いでいましたが、それはありえないと思います。

確かに日本の食料自給率は34%と大変低く、食料の輸入が断たれた場合おそらく経済制裁発動後3ヶ月くらいで餓死者が出始めてしまうかもしれません。

ですが、その前に忘れてはならないのは世界経済はリンクしている、という事実です。北朝鮮のような国に経済制裁をかけても、国際経済に何らの影響もでませんが、世界でも1,2位の経済力を持っている日本に経済制裁をかけて国際経済に何の影響もでないわけがありません。

そもそも、日本が輸入しているのは食糧だけではなく、衣料などの軽工業製品もあります。そして、それの出所はほかならぬ中国なのです。つまり、日本に経済制裁が発動されると、自国のものが1番売れなくなるのはほかならぬ中国なのです。

また、当然日本に流れている外国の投資資金だって焦げ付くことになるでしょう。また、日本への輸出によって収入を得ている多くの国に影響が出るでしょう。もちろん欧米の企業だって例外ではありません。つまり、日本に経済制裁を発動すると一番困るのはほかならぬアメリカや中国なのです。アメリカは割に合わないことはしない国です。ですから、日本に経済制裁をするくらいだったら、日本に核を持たせるかわりに核兵器製造技術を他国に売ったりしないことを約束させるでしょう。たとえ中国が日本への経済制裁決議案を国連安保理に提出したとしても『割に合わない』と考える国が拒否権を行使するでしょう。

私は日本が核武装する際は国会決議の形で自衛目的以外での核兵器をしようしないこと核兵器製造技術を他国に売らないこと核兵器を廃棄する国際的条約が発効された場合、速やかに調印・批准することを宣言すべきだと思います。

核兵器はあってはならない兵器です。ですが、それがなければ自国の安全が守れない場合、為政者の思想信条に関わらず国民の安全を守る為に核武装を決断するべきではないでしょうか。

長文になってしまいましたが、お読みいただき、ありがとうございました。


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コメント 7

対中国だけではなく、対米の観点も核武装に関しては必要ではないでしょうか。北朝鮮の核兵器実験の際にも、アメリカで問題になったのは、日本の核武装だと報道されていたように思います。
アメリカが日本の核武装を望むのか?甚だ疑問です。
by (2006-12-28 03:58) 

きよし

核武装問題に関して、以下の二点から、コスト面、外交面の問題で、核兵器の導入が現実的とは思えません。それより、集団的自衛権をきちんと合法となるように、国内制度を整え、米国も含め、対外的な抑止力とするほうが、現実的と考えます。
 まあ、こうした議論を現実的につめていく必要は強く感じますが、ただ、こうしたはなしに、条件反射で反発し、まともな論議をする能力に欠けるのに、一部のパラノイアたちは、うんざりします。
1.NPTや日米二国間の条約により、日本の核開発は軍用への転用はできないように、歯止めがかかっており、アメリカとの合意なしに、北朝鮮のように、独自に核武装することができないように、歯止めがかかっています。
2.仮に、核武装をしたとしても、固定サイロ式の核ミサイルでは、国土の狭い日本では、先制攻撃を受けた際の有効な報復攻撃手段にはならないため、潜水艦発射などの、移動用のプラットフォームを整える必要があり、莫大な費用がかかることになります。
 
by きよし (2006-12-28 09:08) 

そうてん

NTHAWKS様>
確かにアメリカは日本の核武装を快くは思わないでしょう。ですが、たとえ日本が核武装したとしても、米国の同盟国であることに変わりはありませんし、もしどうしても米国が日本の核武装に反対するならば、80年代に米国が西独に中距離弾道ミサイルを配備したように、日本に核搭載の原子力潜水艦を常備してもらうようにするのです。これだけでも私は中国に日本攻撃を諦める圧力になると考えています。

きよし様>
私も核武装前に憲法改正をしたり、集団的自衛権の容認は必要だと考えています。前述しておりますが、日本独自で核武装できない、あるいわ米国がどうしても反対ならば、日本に米国が核搭載の原子力潜水艦を常備するように要請すればいいと思います。また、日本が核攻撃を受ける可能性が高くなった場合に、米国がちゃんと反撃してくれるように『日米の核攻撃に関する安全保障条約』のようなものを新たに作るべきだと考えています。
by そうてん (2006-12-30 00:28) 

そうなるとますます日本は米国追従となり、独立国としての外交がやりにくくなると思うのですが。現在でさえ、米国の対日要求に沿うように、規制緩和をしたりしているのです。果たして日本は独立国家なのでしょうか。

そもそも核武装のみが選択肢なのでしょうか、疑問です。
by (2006-12-30 00:32) 

そうてん

NTHAWKS様>
私自身、日本は本来核武装すべきではないと思っています。
ですが、現在の日本の周辺状況は日本を核武装せざるを得ない状況にしていると考えています。北朝鮮は武力行使という手段を持たない日本を鼻で笑っていますし、中国はその発展する経済力にまかせて軍備を増強し、核戦力も年々充実してきています。そして北朝鮮・中国とも民主主義国家ではなく、独裁国家です。北朝鮮は『国家』というのもおかしいくらいの体制ですし、中国は『国家』の利益のためではなく、中国共産党の利益のために動いています。ですから、自分達の邪魔になる勢力は軍事力を使ってでも排除しますし、今までもそうしてきました。中越戦争やチベット虐殺がいい例です。ですから、私はそういう北朝鮮・中国に対抗するためにも核武装するのが最善である、と考えているのです。
by そうてん (2006-12-30 01:07) 

きよし

報復攻撃手段としての核兵器のもつ、抑止力をを考えると、日本の自主的な核武装は、日本の防衛のための、一手段とはおもいますが、前述のとおり、最善の選択とはおもません。
ようは、報復戦力を整え、他国からの主権侵害を抑止させることが目的であり、そのために、他国の核戦力を利用(核の傘の庇護下に入ること)もまた、選択肢の一つでしょう。どのような手段が、時間的に、コスト的にもっとも有効な防衛手段なのか、検討してみるのも価値のあることだとおもいますよ。
ただ、日本のマスコミなどがしきりに、対米追従を自主外交権の喪失とみなすしていますが、同様に、中朝迎合もまた、相手が異なるだけで同じ意味でしょうに。非武装中立などという、非現実的な政策でなく、まともな国家戦略を検討できる雰囲気が日本には必要とおもいます。
by きよし (2006-12-30 02:01) 

そうてん

はい。私も核武装以外の報復、または先制拒否作戦能力を検討する事は賛成です。しかし、日本のマスコミはこういうことを政治家が話し出すとすぐに『軍国主義の再来だ』などとわけのわからないことをおっしゃるので議論できる空気にならないのが現状ですよね。来年は世の中全体が真剣に『国防』というものについて議論できるようになればな、と思います。
by そうてん (2006-12-31 14:55) 

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