『中央アジアの将軍様』死去で混迷するトルクメニスタン [そのほかニュース関係]
今月21日にトルクメニスタンの独裁者サパルムラト・ニヤゾフ氏が69歳でなくなりました。死因は「心停止による急死」となっていますが、一部では暗殺説も流れています。
さて、ニヤゾフ氏は自分を「トルクメン人の長」を意味するテュルクメンバシュを名乗ったり、首都の広場のど真ん中に太陽の方向に動き続ける大統領の銅像を作るなど、その権威主義的・個人崇拝による統治方法から中央アジアの将軍様と呼ばれていました。
しかし、あの将軍様とは違い石油・天然ガスなどの資源を利用して外貨を得ているので国の中はまぁ豊かだそうです。また、永世中立を宣言しており、ロシアに天然ガスを販売する一方でアフガニスタンにパイプラインを通してアメリカや中国にも販売しています。その全てを決定していたのがこの『中央アジアの将軍様』ことニヤゾフ大統領だったのです。
その彼がなくなったのです。
病死にせよ、暗殺にせよ、これは中央アジアにとって大きな動きになるでしょう。今まで永世中立国として米中露に石油や天然ガスを販売していた国だけに、この国を抑える事は中央アジアでの資源獲得競争で一歩リードすることとなります。
すでにロシアがこの地域での影響力拡大のために動き出しています。こうなると米中も動かないわけがありません。そして日本も天然資源のほぼ全てを輸入に頼っている国としてこの地域での動きを見逃してはならないと思います。
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