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中国が助ける独裁国家(1)ミャンマー [中国関係]

さて、いきなり始まった連載です(笑

石油や軍事的戦略のために独裁国家を助け続ける中国。昨日はスーダンの話をしましたが、他にも中国は様々なひどぃ国を助けています。と、いうわけで今回はその話です。

第一回はミャンマー(ビルマ)です。話を始める前に簡単に歴史を解説します。

ミャンマーはイギリスの植民地でしたが、1948年にビルマ連邦共和国を建国。しかし、1962年にクーデターによりネ・ヴィン将軍が軍事独裁体制を維持します。しかし、1988年に学生による民主化デモが発生。ネ・ヴィン将軍退陣後、クーデターにより軍部が政権を掌握。その後行われた総選挙で民主化賛成派が勝利すると、これを徹底的に弾圧しています。

ちなみに国家元首は『国家平和開発評議会議長』。現在はタン・シュエ。

この国は独裁国家お決まりの民主化・少数民族(カレン族など)弾圧やメディア規制をやっています。さらに、この国は世界最大の麻薬生産地ゴールデン・トライアングルの一角を担っており、まぁ麻薬生産者から賄賂やら何やら貰っています。さすがに何処かの国みたいな国家規模での覚せい剤生産はやっていないでしょうが。

で、この国は別に石油などの資源があるわけではなく、経済発展が著しいというわけではありません。では、何故この国を中国が支援するのか。

これは石油輸送路(シーレーン)を確保するためです。

アフリカや中東の産油国から中国に石油を輸送するためにはどうしてもマラッカ海峡を通らなくてはなりません。しかし、マラッカ海峡はすでにアメリカの勢力化にあり、毎年のようにアメリカによる海賊摘発の訓練が行われているくらいです。ここを封鎖されれば中国のシーレーンは寸断されてしまいます。

そこで考え出したのがミャンマーの港からパイプラインを引っ張ってくる方法です。この方法ならマラッカ海峡を通らずとも石油を中国国内に運ぶことができます。現にすでにミャンマーの港では中国に石油を運ぶためのパイプラインの建設が始まっているそうです。

日中戦争当時に欧米が中国国民党軍に物資を運ぶために作った援蒋ルートと同じルートです。

もちろん中国は民主化政権が誕生しないように経済面・軍事面で多額の援助をミャンマーにしています。これがミャンマー軍事独裁政権を生きながらえさせているのは間違いありません。

現在、日本政府はミャンマーに対して無償資金協力として約9億円、技術協力として14億円をミャンマーにつぎ込んでいます。これは第二次世界大戦時以前のビルマと日本の関係に基づいたものである、と外務省HPにはあります。

しかし、現在のビルマはミャンマーという軍事独裁政権が支配する国家なのです。外務省HPでは「現政権と民主化勢力民主化勢力との関係を維持し、双方に対し、粘り強く働きかけていく外交方針であり、種々の機会を活用し、早期民政移管に向け努力すべき旨申入れを行なってきている。」とありますが、日本が何を言ったって軍事独裁が終わるわけ無いです。そんなことをしている間に中国はミャンマーを自分達の石油争奪戦の戦略拠点とし始めているのです。日本は早期にミャンマーへの各種経済協力をストップするべきです。いくら独立記念日に旧日本軍の軍艦行進曲を改変したようなものであっても、中身は中国にどっぷりなのですから。

・・・石油自体だけでなく輸送路でまで毒を振りまく中国。はぁ・・・。


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Myanmar Web

ウェブサイト作成業者も現れ、ミャンマーもインターネット社会になりつつあります。 これからは、新興国が伸びるとおもいます。

by Myanmar Web (2010-09-16 22:50) 

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