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インド洋で拡大する中国の影響力 [中国関係]

日本の海上自衛隊が撤収するインド洋での給油活動を、中国海軍が引き継ぐ方向で検討していることが15日、わかった。複数の日本政府関係者が明らかにした。 実現すれば、中東から原油を運ぶ日本にとって重要な海上交通路で中国が影響力を強めることになり、撤収を決めた鳩山政権に批判が集まりそうだ。 政府関係者によると、中国政府の内部文書に、中国海軍がインド洋での給油活動に備え、訓練を行っていると明記されているという。 また、2007年11月に野党だった民主党などの反対で給油の根拠法が失効して海自の給油活動が中断した際には、中国軍関係者が米軍に対し、自衛隊の活動を引き継ぎたいと非公式に打診してきたという。この時は米側は応じなかった。 中国は、ソマリア沖の海賊対策に艦船を派遣するなど、中東近海で軍事活動を積極的に展開している。インド洋で給油活動を行うことで、さらに中東への影響力を強めたい思惑があるようだ。中東産原油の調達ルートを安定させるというエネルギー安全保障上の狙いもあるとみられる。 日本政府内にも「中国が後を狙っているから、給油活動を打ち切るべきではない」という意見があったが、鳩山政権は「給油活動の実績が減ってきた」として給油活動を打ち切った。「中国にむざむざ国益を引き渡すことになる」と懸念する声も出ている。 (こちらから引用)


かつて、この記事で扱ったようにインド洋における中国の活動は年々活発化している。そして、民主党政権がインド洋の給油活動から撤退することを決めたことで、その空白に中国が入り込もうとしているのだ。


インド洋に中国人民解放軍が出れるようになるのは何が問題なのか?
1番の理由は、インド洋が日本の海上補給路(シーレーン)として重要な場所だからだ。日本に輸入される石油の大部分は必ずこのインド洋を通ることになる。ここで中国人民解放軍の自由な活動を許せば、安全保障上の脅威になるといえる。「いつでも、インド洋を封鎖して日本に行く油をすべて止められるんだぞ!」という姿勢を見せられるだけでも、十分な脅威になるといえる。


インド洋での給油活動を行っていた理由には、アフガニスタンで活動を行う他国の艦船に対する給油と同時にShow the Flagの意味があったはずである。しかし、鳩山政権は様々な理由をつけてこれから撤退してしまった。しかも「アフガニスタン支援はもっと現地のためになるものを行う」といっていながら、その話はまるで聞こえてこない。そんな中で中国は今、インド洋へと進出しようとしているのだ。


もしもアメリカが、中国による給油活動を受け入れても、撤退してしまった日本に文句をいう資格はない。そして、中国がインド洋へと出て行く理由を得れば、パキスタンの軍港やミャンマーのレーダー施設を利用しやすくする行動に出るかもしれない。そうなってから日本が叫んでも、遅いのだ。
タグ:インド洋
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